2021.3.19(金)

若者がチャレンジできる面白い街へ   sasatta.llc 南條亜依さんの挑戦

    

ライター T.Saito

何か新しいことをはじめている人、何かを発信している人。そういった人の多くは、何かしら自分なりの「哲学」を持っているように思えます。「自分が大切にしたい哲学」を考え、見つけることは新しいことを始めるときの手がかりになるのではないでしょうか。「いわてつがく」は、そんな思いのもと、さまざまなフィールドで活躍する人たちの「哲学」を紐解いていく連載です。

南條 亜依(なんじょう あい)

sasatta.llc 代表取締役 CEO

紫波町 企画総務部企画課 地域おこし協力隊

事業内容 家守事業(リノベーション)

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プロフィール:1996年4月19日、福島県石川町生まれ。神田外国語大学3年の春休みにインターンで訪れた岩手県紫波町に運命を感じ、インターン終了後からバスタ新宿と岩手の往復夜行バス生活を始める。2019年6月、大学在学中に岩手県紫波町にて会社を設立。2019年10月より紫波町地域おこし協力隊として紫波町へ移住。その後「YOKOSAWA CAMPUS PROJECT」を開始。現在、まちと若者の新たな可能性を探求中。

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ー紫波に移住したきっかけは?

私は、将来は東京で海外に精通する仕事がしたいと思い、大学進学のため福島から上京しました。その後、大学3年生で就活のためインターンを始めようと思っていましたが、大手企業に応募しても、他の大学生には勝てないというコンプレックスを抱くようになっていました。そこで、企業側が目を引くインパクトがあるインターンをしようと考え、縁もゆかりもない紫波町でのインターンを決めました。

実際に紫波町のインターンに参加してみて、「一人一人が自分たちの街を変えようぜ」と話している機会が多く、ネガティブな話よりポジティブな話を聞くことができました。当時の私には、こんなにポジティブな大人がいるのかという強烈な印象が残りました。私の知っている社会人とは真逆な大人が紫波には、たくさんいて、こんなにワクワクしながら年を重ねていくことがカッコいいと思い、一緒に何かしたいと思ったのが移住のきっかけです。

お仕事の内容を教えてください。

紫波町の地域おこし協力隊リノベーション担当として、日詰商店街のリノベーションに関わる仕事をしています。例えば、地域イベントなど、何かチャレンジしたいという若者たちを集めて、空き家を提供しています。また、地域との連携を行い、空き家を減らすことを目的に空き家調査などを行っています。

sasattaという会社では、家守といわれるリノベーションに特化した事業をメインで行っています。空き家を所有して困っている大家さんから、私たちがお借りして、リノベーションを施しお店を開きたい・事業を始めたいと考えている人へ貸します。解体するとお金がかかるので、実家が空き家で離れた場所で生活している方に、うまく活用していただきたいです。また、若い子が開業すると大金がかかるので、まずはリスクを減らし、賃貸ではじめることでチャレンジがしやすい環境にもなっています。地域おこし協力隊の仕事と家守事業で、空き家問題を少しでも解決し、新しいことにチャレンジする人を応援できるのではないかと思います。

YOKOSAWA CAMPUSでお仕事をされている様子。

ーYOKOSAWA CAMPUS PROJECTについて詳しく教えてください。

紫波に移住するまでの1年間は、毎週東京から夜行バスで通い、お金がなかったので、盛岡のネットカフェに泊まる生活をしていました。この生活を繰り返す中で、紫波には「若者のたまり場が少ない」「若者向けの宿場がない」ということに気づきました。そこで無いのなら私が作ろうと思いついたのがこのプロジェクトです。紫波に若者が集まり、学び、挑戦し続ける拠点として、YOKOSAWA CAMPUSを作りました。

現在、YOKOSAWA CAMPUSはコロナの影響で思うような活動はできていませんが、今後は、従来の予定通りイベント・インターンなどをどんどん仕掛けていきたいです。最近は学生が来てくれるので、今後は、継続的に一緒に活動ができたらと思います。また、何か新しいことを「はじめたい」という提案があれば、作戦会議ができるスペースもあるので、ぜひ遊びにきてほしいですね。

オンラインとオフライン同時開催のイベント講師をしている南條さんの様子。

ー当時、女子大生で起業したとのことですが、苦労したことは?

YOKOSAWA CAMPUSを作る時に何もわからないことが一番辛かったです。発起人でしたが、いざ作るとなると専門知識がなく、建築や工事発注もわからないまま進めていくことが大変でした。例えば、工務店と大工さんは違うことや、水道屋には自分で電話する、賃貸者契約の作り方や大家さんとの交渉などです。当時は、経験があまりにもなさすぎで、様々失敗して学びました。結果的には、役場の人に助けてもらいながら完成しました。これからはじめる2軒目は1軒目の経験を活かして、間違ったところを修正して行うことが楽しみです。

仕事をする上で大切にしていることは?

20代のうちは元気で明るい自分を意識することを大切にしています。そうすることで、フランクに話してくださり交渉事もスムーズに進みました。商店街のおばあちゃんたちと話すときも、年齢的にも孫のポジションなので、名札に自分で「あいちゃん」と名前を書いてPRしていました。おかげ様で今でも南條さんではなく、あいちゃんと呼ばれています。(笑)

大家さんの食器棚とオリジナルコーヒー豆

これからどんなことにチャレンジしていきたいですか?

今は、紫波町で空き家をリノベーションしてシェアハウスを作る計画を行っています。紫波には多くの学生が来るのですが、横の繋がりが少なく、一人暮らしの家がありません。そこで、当時の私みたいにインターンで来た学生が紫波に移住したいと思うような場所を作ろうと奮闘中です。例えば、1階12畳は、元が店舗部分なので、住み込みバリスタなどいても面白いと考えていました。

また、10年くらいを目標にして、新たにリノベーションした空き家を貸すサービスを事業化できたらと思います。色々なキャンパス(お店・会社)が日詰商店街の中にできていくイメージです。そして、今の若い人には「紫波でも働ける場所があるぞ」ということを再認識してもらえる街にしたいです。

最後に、何か新しいことへ挑戦しようとしている岩手の若者へメッセージをお願いします。

やりたいことは心に秘めていて、ただどうしたら良いかが見えてないだけだと思います。私の場合は、一度周りの大人に相談して話すことで、様々な知恵を教えて頂けています。何事にも若いうちにたくさんチャレンジすることが良いと思います。私は、若くて勢いがあるうちにやりたいことを全部やろうと思っています。30代になったら今の勢いがなくなってしまうと思うので、失敗は後から経験でカバーしようと思います。まずは、自分が動き出さないと何も始まらないと思います。

YOKOSAWA CAMPUSの外観の様子。

 

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YOKOSAWA CAMPUS

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〒028-3305 岩手県紫波郡紫波町日詰東裏135−6

 

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