いわてつがくとは…
何か新しいことをはじめている人、何かを発信している人。そういった人の多くは、何かしら自分なりの「哲学」を持っているように思えます。「自分が大切にしたい哲学」を考え、見つけることは新しいことを始めるときの手がかりになるのではないでしょうか。「いわてつがく」は、そんな思いのもと、さまざまなフィールドで活躍する人たちの「哲学」を紐解いていく連載です。
丹野 渉 Wataru Tanno
株式会社Relic/リトルもりおか
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プロフィール:
1988年陸前高田市生まれ。大船渡高校卒業後、岩手大学工学部に進学。大学時代は宮沢賢治と同じ、自啓寮で寮長を務め盛岡じゃじゃ麺の老舗「白龍」でじゃじゃ麺を学ぶ。大学卒業後は半導体商社でIoT・オートモーティブ業界の技術サポートに従事。その後、外資系総合コンサルティングファームのアクセンチュアで新規事業における企画設計や技術戦略策定に従事。株式会社Relicでシニアマネージャーとして新規事業開発に従事。リトルもりおかでは企画の上流設計を担当。
〇「リトルもりおか」とは…
岩手県盛岡市をキーワードにゆるくつながる首都圏のコミュニティです。2019年から、首都圏に住む20〜30代の盛岡関係者10名ほどで、本格的に活動を開始。コミュニティには盛岡市出身者、在住者、昔住んでいた人、訪れたことがある人、興味がある人……盛岡に関係するすべての人が参加できます。首都圏に住む盛岡にゆかりの若者が集う、若者版県人会のような場を目指しています。
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※インタビュー内容および所属は、取材当時のものとなります。
―リトルもりおかについて教えてください。
最初は東京圏に住んでいる盛岡出身もしくは盛岡にゆかりがある人達同士のピクニック的なところからスタートしました。2017年頃から小さく集まっていく中で、盛岡出身の人とか、盛岡好きな人、住んだことある人が集まって、盛岡の話したいねというところから始まりました。県人会の盛岡版、若者版がつくれたらいいなと思ってはじまりました。最初は東京・赤坂を拠点に活動している盛岡さんさ愛好グループ「赤坂さんさ踊り」の関係者が集まって、そこから少しずつメンバーも増えていきました。
何か目的を持って集まるというより、ゆるく繋がって集まる場を作っている感覚です。最初に色々と目的を作ってしまうと、誰かが頑張らないといけなくなって疲れてしまうので、あえてかしこまった目的は作らずにやっているところがリトルもりおかの良いところだと思います。
―リトルもりおかでは、これまでどんな活動をしているのですか?
私がリトルもりおかに関わるようになった時は、丁度コロナ禍でしたので、オンライン上で盛岡とつながれる「リトルもりおか文化祭」というオンラインイベントを企画しました。リトルもりおかでは、定期的に集まる時もあれば、半年に一回とか、まったりした感じで集まっています。最初はFacebookを通じて100人位のコミュニティだったのですが、現在はLINEなど色々なコミュニケーションツールも使っているので、130人位です。
―県外で盛岡コミュニティを作ったことで生まれた効果は?
繋がりが強くなったかなと思います。リトルもりおかでは「顔の見える100人」とよく言うのですけど、やっぱり何かするとき顔が見えるとつながりが強かったり、飲み会とか出やすかったりするので、そういった効果があるのかなって思います。何か特別な目的があるというより、ただ盛岡、岩手に関してつながりたいって思っている方が多いのではないかと思いますね。ゆるく1年間くらい小さいイベントをやっていたのですが、そこから「リトルもりおかに入りたいです」と話しかけてくれる人たちが少しずつ増えてきています。
―今後やって行きたいことは?
継続的にみなさんが繋がれる場があるといいなと思います。最近、企画会議ができていないのですが、そろそろやってもいいなと思っています。個人的にはリトルもりおかでつながった東京メンバーで、岩手に旅行に行ってみたいと思っています。逆に岩手の方が上京するときに集まれる場があったら教えてくださいと相談の連絡が来ることもあります。直接的な関係がなくても、「盛岡好きな一人」として縁が繋がっていくと良いなと思っています。
―若者に対してのメッセージをお願いします。
岩手のことを思いながらも、様々な立ち位置、視点で岩手を見ることがすごく大事なので、色々な携わり方を探してみてほしいです。中から見た岩手、外から見た岩手といろんな視点を持ちながら、携われるといろんな気づきがあるのかなと思います。どんどんチャレンジしてほしいなと思います。
外から見てみて、改めて盛岡は本当にいい街だなと思います。小さい街なので駅から、肴町まで歩いて、街中もあり自然もあり、ちょっとした昔ながらの街もあり、街を歩いていて楽しみがあるのが魅力です。もともと好きでしたけど、よりこれからも携わっていけたらなと思います。