いわて若者会議2018 いわて若者会議 若者が地域の課題解決を目指して自…
2016.12.25(日)
いわてで活躍するいわての若者や団体を紹介する「いわてびと」めっけ!
※「めっける!めっけだ!」は、岩手県など東北地方の方言で「見つけた!」「発見!」という意味。
第24回は、温泉地熱を活用した馬ふん堆肥を利用して農作物の栽培を行う「八幡平地熱活用プロジェクト」代表理事の船橋慶延さん(34)をめっけ!
第24回 船橋慶延(ふなはしよしのぶ)さん
【船橋慶延】
1982年3月3日生まれ。大阪府出身。東日本大震災をきっかけに、八幡平市の知り合いを手伝うため岩手に移住。地熱を生かした馬ふん堆肥を使い、マッシュルームなどの農作物を栽培する「八幡平地熱活用プロジェクト」の代表理事。馬をトレーニングし、自身も馬術競技の大会に出場している。
【八幡平地熱活用プロジェクト】
競走馬や競技馬の引退後の生活を守るため、馬産地いわてという歴史的背景のある八幡平市で温泉地熱を活用して馬ふん堆肥づくりに取り組み、堆肥を利用した農作物を栽培。馬と人との共生により経済的にも自立する「持続可能なモデル」の実現を目指している。
はじめまして!コネックサ!
はじめまして。船橋です。
今日あいにくの雨クサ。馬たちは雨にも負けず、元気に走り回ってたクサ。コネックのことを不思議な目で見てたクサ
ヒヒーン。(なんだ、この黄色い丸いの・・・?)
馬はとても臆病な生き物なんです。おそらく、はじめて見るコネックさんをじっと観察していたのではないかな。
馬は全部で何頭いるクサ?
今は14頭と生活をしています。どの子もかわいいですよ。
14頭も!?どうしてそんなにたくさんの馬と暮らしているクサ?
私はもともと大阪出身で、学生時代は馬術競技に打ち込んでいました。
後に北海道で競走馬の育成に関わり「引退した競走馬や競技馬がゆっくりと余生を過ごせる場所をつくりたい」と思うようになったんです。
それで八幡平市に?
馬つながりで仲良くなったオーストラリア人の知り合いが、八幡平市で牧場を営んでいました。東日本大震災のあと、その知人を手伝うために岩手にやってきて、そのままここに居着いてしまいました(笑)
そんなに居心地が良かったクサ?
八幡平市には、もともと馬を飼っていたという家がとても多いんです。そういう歴史的背景を持つ土地なので、馬たちに対する理解が深い。とてもありがたいことです。
今は馬ふん堆肥を利用して農作物を作っているクサね。
はい。でも、初めは馬ふん堆肥の販売だけ行っていたんです。
そうなんクサ??なんで農業をはじめようとしたクサ?
ヨーロッパでは、馬の施設の人たちが副業でキノコを栽培しているらしいんです。
馬ふん堆肥は春と秋の需要がほとんどで、販売は一年を通して安定するものではありませんでした。通年で販売できるものをつくる必要があると思ったのです。
それでマッシュルームに目をつけたクサね?
ニヤっ
マッシュルーム、とってもおいしいクサ!おいしすぎてビックリしたクサ!
ありがとうございます。県内ではいわて生協全店をはじめとし、購入可能な店舗が増えてきました。
最近では、盛岡市内のレストランでも使ってたくさんもらっています。
おいしいマッシュルームを作るための秘訣は何なんクサ?
おいしいマッシュルームを安定供給するにはエネルギーが必要です。八幡平という土地は、そのエネルギーの問題も解決してくれた素晴らしい場所です!
?
どういうことクサ?
地元の人たちに、地熱を使ったハウスを使うことを提案してもらったのです。
あ!だから船橋さんは「八幡平地熱活用プロジェクト 代表理事」クサ!!!
そうです。やっと気付きましたか?
ヒヒーン。
やっと気付いたクサ!
馬ふん堆肥と地熱を使って、おいしい農作物が作られているクサね!
はい。八幡平市は、マッシュルームにとって最適な環境です。
乾いた空気も、澄んだ水もある。
もちろん地熱を利用することができるのもこの土地のおかげですし、それに加えて馬たちも元気に暮らしていけるのはすばらしいです!
まさに八幡平は理想郷クサね!
気候のいい、地熱エネルギーもある。農作物の栽培は順調に進んだクサ?
いや、それがちっとも。
もともと馬の仕事しかしていなかったので、農業の経験は一切ナシ。八幡平はすばらしいところですが、縁もゆかりもない場所にIターンしたわけで、最初のうちは何一つ計画通りには進みませんでした…。
そんな中支えになったのは、やっぱり大好きな馬たちの存在クサ?
ヒヒーン。
もちろん、それもありますが、もう一つ理由があります。
それは何クサ?
仲間です。
一緒に馬の世話をし、作物を育てている仲間の存在が大きいと思います。みんな仲が良くて、本当に仲間には恵まれています。
これからは、どんなことを目標にしているクサ?
一般の人たちに馬ふん堆肥の良さを知ってもらうチャンスをもらったと思っています。
また、マッシュルームを栽培したあとの堆肥は、キノコ菌のおかげで肥料としてとても良質です。その良質な肥料を地元の農家の方に還元するのも恩返しの一つかなと思っています。
早く仕組みをかためて、軌道に乗せたいですね。
地域全体の活性化にもつながるクサね!
はい。そして軌道に乗ったら、大好きな馬に乗り、もっと精力的にさまざまな馬術の大会に出場していきたい、というのが個人的な野望です。
もちろん、東京オリンピックも狙っています!
本当に馬が大好きクサね~
もともとは馬のために始めた仕事ですからね!
そして、将来的には八幡平の子どもたちはみんな馬に乗れる、というようにしていきたいとも思っています。
それは大きくてすてきな夢クサ!
馬に乗れて損をすることは絶対にないんですよ!!!
おぉ!あついクサ。かっこいいクサ。
新しい人とのつながりも生まれます。人間関係を構築する一つのツールになり得るんです!
また、自分が思い通りにコントロールすることができない動物という大きなものを何とかして動かしていくという経験は、重要な学びになると思います。優しさだって生まれます。
子どもがみんな馬に乗れたら、八幡平に来た観光客もびっくりするクサ。
新たな観光資源にもなる気がしてきたクサ!ワクワクするクサ~
そうですね!
この土地に馬がいて、馬と人が仲良く暮らしていたという文化を絶やさず、次世代につなげていきたいと思っています。