【高田巡り】
内陸に住んでいた私は、被災地に対してどこか他人事でいたのだと思います。
震災遺構であるタピックを訪れた際、とてつもないショックを受けました。
15メートルにあるラインを見ても、津波がどんなものだったのか想像もつきません。
建物内の流されてきたという松を見て、込み上げてくるものがありました。
見て見ぬふりを続けてきた自分がとても恥ずかしいです。
箱根山展望台では、写真以外で初めて街を上から見ることに。
ここで桜ライン311の話を聞き、いま見えている風景にぱっとピンクのラインが入ったところを想像するとわくわくしました。
青と緑とピンクのコントラストが私たちの目を奪うころには、きっと1歩も2歩も進んだ陸前高田になるのでしょう。
今回の高田巡りで、私の認識は180度変わりました。
日々街の様子は変化しています。
ということは、陸前高田が訪れる度に新たな発見のある、魅力に飛んだ街であることを示しているに他ならないと思いました。
【家づくり 進捗】
8月の家づくりの活動では主に4つの制作をしました。
まず、利便性の向上と鍵紛失防止の目的から、自主的に玄関横に、追加でキーフックを2つ設けました。
続いて、工具入れの扉となるものを制作しようとしました。
しかし扉となると、問題点も多く合理的でないので、ロールカーテンを取り付けてスッキリさせました。
さらに、前々から問題になっていたトイレ空間。今回は扉ということでしたが、既存の扉は厚みが薄く、隙間もあり非常に頼りなかったので、頑丈な構造用合板を使って制作しました。
あとは扉を填め替えるのみとなりました。隙間も無くうまい具合にはまることを祈っています。
最後に、こたつ制作では、荷重のことや耐熱のこと、ヒーターの設置箇所、部材の配置など大変悩みましたが、完成にこぎ着けました。
あとは毛布と上板をのせるのみです。
今後とも家のさまざまな制作をしていけたらと思っています。
【ヒアリングのアドバイス】
7月から、若興人の家では2つの活動を軸として行っています。
一つは市内の小、中学生と私たち首都圏の大学生とがお話をしながら椅子を作るワークショップの実施です。
二つ目は、市民の皆さんの昔語りを元に陸前高田の歴史文化産業について調べて、冊子を作る活動です。
今回は二つ目の活動を進めていく上で不安なことや、歴史産業文化についてどんな人にお話を聞いたらよいか等、6名の方にアドバイスをいただいたり、語り手の方を紹介していただいたりしました。
歴史に関する資料を準備していただいたり、私たちの気付かなかった視点をいただいたり、たくさんのアドバイスをいただいて、とても心強いと同時に、いただいたアドバイスを元に自分たちの活動をしっかりと進めていかなければと、気が引き締まる思いでいます。
9月からは、実際に昔語りをしていただいて、少しずつ編集していきます。
私たち自身も、どんなお話が聞けるのか今からとても楽しみです。
【新規参加者の感想】
高田を案内してもらうところから始まった現地活動。目を背けていた震災を目の当たりにしたショックはとても大きいです。
生半可な気持ちで入っていいものかという思いがめぐりました。
しかしそれは2日目、3日目のヒアリングを通して変わっていきました。
被災があったことをそれはそれと受け入れ、新しい陸前高田を作り上げようとしているのが感じられました。
話を聞いていくうちに自分の知識が増えたり、新しい発見などの学びがあるのはすごく魅力的に思いました。