2023.1.17(火)

“挑戦したい”若者を応援し地元・久慈を盛り上げていく 馬内広斗さん

    

何か新しいことをはじめている人、何かを発信している人。そういった人の多くは、何かしら自分なりの「哲学」を持っているように思えます。「自分が大切にしたい哲学」を考え、見つけることは新しいことを始めるときの手がかりになるのではないでしょうか。「いわてつがく」は、そんな思いのもと、さまざまなフィールドで活躍する人たちの「哲学」を紐解いていく連載です。

馬内 広斗 Hiroto Mauchi

OLD NEW(オールドニュー)代表

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プロフィール:久慈市出身。久慈東高校卒業後、都内の飲食店で勤務。その後Uターンし、フィリピンへ短期留学。帰国後、地元で起業した先輩たちから起業について学んでいる。現在は、任意団体「OLD NEW(オールドニュー)」を立ち上げ、久慈市で挑戦する若者をサポートする拠点「ユベントス」オープンに向けて奮闘中。

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ーこれまでの馬内さんは?

高校卒業後は、小さい頃から憧れていた料理人を目指すため、都内の飲食店で働いていました。

都内で働き色々な人と関わっていく中で、自然が豊かな地元・久慈が好きだという気持ちに気が付き、久慈で何かしたいと、20歳の頃にUターンしました。

Uターン後も様々な仕事を経験しましたが、どうやって地元を盛り上げていくか考えが中々まとまりませんでした。そこで、既に起業していた先輩に相談してみたところ海外留学して視野を広げることを勧めてもらい、思い切ってフィリピンに短期留学しました。

留学先で色々な国や地域から集まった同世代たちと交流し、「笑顔」や「楽しむ」ことは世界共通なんだと気付きました。帰国後の活動に活かせる材料をもらった気がします。

フィリピンに留学していた時の様子

ー挑戦する若者を応援したいと思ったきっかけは

留学するきっかけが人に相談に乗ってもらったことだったこともあり、「自分もいつか、誰かに頼りにされる存在になりたい」と強く思って帰国しました。

帰国後、「KUJI COFFEE FESTIVAL」というイベントに参加しました。このイベントは「起業を志している・興味がある若者に運営や出店を任せ、自分の将来を考えるきっかけになってほしい」というコンセプトで実施されたものです。

私は運営側としてイベントに関わりましたが、イベントの中で、自分だけでは気が付かなかった久慈のたくさんの魅力を改めて知ることができました。一方で、久慈には起業など色々なことに「チャレンジしたい人」がいるのに対し、そうした人達が挑戦できる場があまり無いのだと思いました。久慈市の若者は高校卒業後、進学だけでなく「地元でやりたいことがない」との理由で市外に出て行ってしまうことも多いからです。

そこで、挑戦する若者をサポートする拠点づくり”ユベントスプロジェクト”を計画しました。

KUJI COFFEE FESTIVALの様子(2020年1月4日)

ーユベントスプロジェクトとは?

何かに挑戦したい気持ちを持つ人が様々な人と繋がることができる拠点を作り、久慈市をもっと楽しく、笑顔で溢れる街になることを目指しているのが”ユベントスプロジェクト”です。

このプロジェクトの名前は、プロジェクトの軸となる交流や活動の拠点づくりを行う場所として、昔から地域の方に馴染みがある場所だった喫茶店「ユベントス」を引き継いだことがきっかけで名付けました。「ユベントス」のように、久慈が元々持っている魅力を掘り起こし、新しくアピールしていきたいと思っています。

現在はクラウドファンディングで得た活動資金を基に、「ユベントス」のリフォーム作業を行っています。床の張替えなどに必要な木材は、私たちの活動を知ってくださった地元木材店から提供していただいています。

リフォーム後は、1階に喫茶店・レンタルスペース・レンタルキッチン・イベントスペース・コワーキングスペースを設置し、2階にはゲストハウスを設け、運営していきたいと思っています。さらに、久慈市の地域おこし協力隊を募集するサポート窓口としても活動できればと考えています。

メンバー同士で考えた店舗イメージ図

当初の予定より工期が伸びて金銭的にも苦しくなってきましたが、スタッフのモチベーションとアイデアで進めることが出来ています。現時点で全体の7割は完成しており、今年の春(2023年4月頃)のオープンを予定していますので、皆さん気長に待っていただけたらと思います。

改装中のユベントスの様子

ー改めて、久慈市に戻って感じたことは?

東京に行く前も戻ってきた今も、人との距離が近く、海や山があり、のんびり過ごせる久慈市は自分に合っている場所だと思っています。

ですが、久慈に戻ってきてからはそれ以上に、久慈の街が数多くの先輩方によって作られてきたことや、今も、30代をはじめとした先輩方が各々の事業によって地域を盛り上げようと奮闘していることを実感しました。

我々20代も先輩に負けないようにどんどん輪の中に入り、挑戦する若者を応援しながら久慈市を盛り上げていきたいです。

ー最後に、何か新しいことへ挑戦しようとしている岩手の若者へメッセージをお願いします。

自分のやりたいことには、とことん挑戦してほしいです。

自分たちの団体では、「とにかくやってみる」ということを大事にしています。実際に何度も失敗や後悔をしたこともありますが、どんな経験でも次の壁を乗り越えるための力に繋がります。「なんとかなる」という意気込みで挑戦することはとても大事だと思っています。

また、私たちの活動は「挑戦する人の手助けをする」というコンセプトがあるので、何か挑戦したいという気持ちや、気持ちはあるけどどうしたら良いかわからないというような悩みがある人は、いつでも私たちに相談しに来てください。

改装中のユベントスにて、NANAMARUNI COFFEE嵯峨さんとの1枚

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