2022.3.1(火)

若者がチャレンジできるシェア店舗(Life BASE)をオープンさせたい!  及川俊哉さん

    

何か新しいことをはじめている人、何かを発信している人。そういった人の多くは、何かしら自分なりの「哲学」を持っているように思えます。「自分が大切にしたい哲学」を考え、見つけることは新しいことを始めるときの手がかりになるのではないでしょうか。「いわてつがく」は、そんな思いのもと、さまざまなフィールドで活躍する人たちの「哲学」を紐解いていく連載です。

及川 俊哉(Shunya Oikawa)

金ケ崎町地域おこし協力隊

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プロフィール:金ケ崎町出身の21歳。自分のやりたいことをしたいという思いと、大好きな地元金ケ崎町の町おこしを仕事にしたいという思いから、団体「Life」を立ち上げ活動を開始。現在は「Life]だけでなく地域おこし協力隊の立場からも金ケ崎町を”日本一ワクワクする町”にするために奮闘中。

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ーこれまでの活動について教えてください。

高校までは金ヶ崎町で過ごし、卒業後は産業ガスの会社に就職して、病院に酸素ガスを届ける仕事をしていました。自分の将来を考えた時に、自分の地元である金ケ崎町が大好きだと改めて実感し、地元で起業したいと思いました。そこで、起業にあたって営業力を身に付けるために一度地元を離れ、千葉県で営業職の仕事に就きましたが、入社後まもなくコロナの影響で在宅勤務になりました。在宅勤務の間、自分と向き合って色々考える中で、金ケ崎町の町おこしをしたいと思い、団体「Life」を立ち上げ、SNSで金ケ崎町に関する情報発信を始めました。金ケ崎町の情報をホームページから集めたり、地元の友人から送ってもらったりしながらSNSへの投稿を続けていく中で、「Life」の活動を知った当時の地域おこし協力隊の方から声をかけていただきました。自分の活動(Life)と地域おこし協力隊の活動は、どちらも自分がやりたいことであり、それが金ケ崎町の町おこしにつながると思い、2021年10月から金ケ崎町の地域おこし協力隊になりました。

 

ー地域おこし協力隊ではどのような活動をしていますか?

地域おこし協力隊に着任して1ヵ月後、夢を持った若者を応援するため、将来カフェや雑貨屋の起業を目指す人向けに最初のイベント「チャレンジSHOP」を開催しました。このイベントの開催にあたっては、地域おこし協力隊の活動予算は確保できませんでしたが、周りの人にイベント開催を明言していたため、後に引けない状況でした。そこで、なんとか予算を確保するため一軒一軒お宅を訪問して、やきそば券500円を販売して予算の確保を試みました。当初は、1ヵ月で500円券を100枚売ることを目標にしていましたが、1週間で300枚も売れ、予想以上の金額を確保することができました。イベント会場となった二日町には、金ケ崎町の飲食店を含めた11店舗が集まり、1200人もの方に来ていただくなど大盛況となりました。金ケ崎町を盛り上げることを目的としてイベントをしているのは自分だけだったかもしれませんが、参加者はやりたいことにチャレンジできる場になったと思います。また、この事業の延長線として、現在は、空き家をリノベーションしてシェア店舗を作る活動をしています。この店舗では、曜日や週ごとにお店が入れ替わる仕組みを計画しています。

最初のイベント「チャレンジSHOP」の様子

 

ー及川さんにとって岩手や金ヶ崎はどういった場所ですか

私にとっては一生住み続けたい場所です。小さい頃から住んでいる町なので、色々なストーリーがあり、何もない場所と言われても思い出があるところです。何より友達が近くにいる環境で仕事ができるので、困ったことなどすぐに相談できることは凄くありがたいです。私が金ケ崎町に戻ってくるときは不安な気持ちもありましたが、金ケ崎町のおかげで色々なことが体験できているので、少しでも恩返しができればと思います。県外に出ている方が金ケ崎町に戻ってきたとき、かつて私が感じた心地よいアットホームな場所になればと思います。

 

ー及川さんが大切にしていることを教えてください。

仕事の中で大切にしていることは、意思を持つということです。今取り組んでいる空き家改修については、スキルがなく素人ですので、色々な人の意見を聞きながら進めています。その場合、他人の意見を全て受け入れるだけではなく、自分の意志もないといけないと痛感しました。意見が異なる場合にどうすればみんなの意見を吸い上げることができるかを考えることは、大事だと思います。生きていく上で大切にしていることは、謙虚でいることを意識しています。これまでも、周りの方の協力があったからこそ成し遂げられたことばかりでしたので、周りの協力してくださる方々への感謝の気持ちを忘れずに仕事をしていくことを心がけています。正直なところ、自分はできることが少ない人間だったので、周りの方々に色々な事を教えていただきました。参考になったり尊敬できる凄い人がたくさんいるので、そのような人からどのように学びとるか、常に探っています。

チャレンジSHOPにて参加者との記念撮影

ーこれからチャレンジすることを教えてください。

1つ目は、2022年4月後半からゴールデンウィークの間にLifeBASEのオープニングイベントを検討しています。「LifeBASE」の周辺は桜並木がとても綺麗なので、テイクアウトなどでお花見をしながら、イベントを楽しんでもらえるような企画を計画しています。2つ目は、地域おこし協力隊の任期終了までに、今手掛けているシェア店舗の他にもう一つ、大きな空き家をリノベーションして、二棟目のシェア店舗を運営したいと考えています。そこには雑貨を展示する場などを作りたいと思います。

「LifeBASE」=曜日や週ごとに店が変わる新しい形のシェア店舗。

空き家をリノベーションしている途中の様子

ー最後に、何か新しいことへ挑戦しようとしている岩手の若者へメッセージをお願いします。

これから何か挑戦したいと思っている方に伝えたいのは、どんどんチャレンジして欲しいということです。私自身は自分で何もできない人間だったのですが、勇気を出して、やりたいことを周囲に伝え行動することで環境が変わりました。この経験から、失敗を恐れず自分のやりたいことを発信することが一番大事だと気付きました。私もまだまだやりたいことがありますので、若い方で何かに挑戦しようと思っていたり、夢のために努力している人がいれば、一緒にできるかもしれないので繋がりたいです。ご連絡をお待ちしています。

 

 

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